得意なことが自信に変わる瞬間

2024年12月30日

こんにちは。春日井市教育付き学童保育かちがわの杜　りえです。

子どもたちは、それぞれに得意なことや苦手なことを抱えながら、日々の生活や活動の中で少しずつ成長していきます。

今回は、4年生のAちゃんが見せてくれた「自信」と「責任感」の芽生えについてお話ししたいと思います。

Aちゃんはイラストを描いたり、折り紙を折ることがとても得意な女の子です。彼女の作品はとても丁寧で、見ているこちらが感心するほどのクオリティです。

一方で、大勢の前に出たり発表をすることが少し苦手で、どちらかというと自分のペースで静かに過ごすのが好きなタイプでした。

それでも、Aちゃんは下級生に「何してるの？」「一緒に遊ぼう？」と声をかけられると、優しく折り紙の折り方や絵の描き方を教えてあげる姿をよく見せてくれます。また、「キュリアス」の時間には、得意分野を活かしてグループの中で活躍し、協力して物事を進めることができています。そんな姿から、少しずつAちゃんの周りに笑顔が増え、自然と彼女の輪が広がっていきました。

最近では、仲の良い友達がいない日でも、スタッフの横で静かに過ごすのではなく、同じ4年生の子たちがAちゃんのもとに集まり、一緒に遊んだり活動する姿が増えてきました。さらに、以前は恥ずかしさを感じていた「みんなの前に立つこと」に対しても、少しずつ抵抗が少なくなってきたように感じます。

この変化の背景には、彼女の特技を周囲が認め、称賛する環境があったことが大きいと感じています。スタッフがイベントの飾り付けを手伝ってくれたAちゃんに「きれいに折れるね」「すごく上手だね」「いつもありがとう」と声をかけることで、彼女の特技が自然と周りの子どもたちにも知られるようになりました。

「どうやってきれいに折るの？」「教えてほしい！」といった声がAちゃんに届くことで、彼女自身の自己肯定感が少しずつ高まり、自分の得意なことに誇りを持てるようになったのです。

得意なことをきっかけに自信を育み、苦手なことにも挑戦できるようになる。そんな前向きな成長の瞬間を見守れるのは、私たちスタッフにとっても大きな喜びです。Aちゃんの姿を見ていると、特技を認め合うことや小さな成功体験が、子どもたちの大きな成長につながることを改めて実感します。

かちがわの杜では、子どもたち一人ひとりの得意なことや個性を大切にし、安心して自分を表現できる環境づくりを心がけています。苦手なことにも少しずつ取り組む勇気が生まれるよう、これからも子どもたちの成長を温かく見守っていきたいと思います。